子供のうちの口腔まわりの環境は
将来的な健康や脳の使い方、心の働き
運動能力など多岐にわたりに影響を与えます。
顎の大きさや、歯の位置は子供の頃の生活習慣で
ほぼ決めってしまうといっても過言ではありません。
また、お子さんが乳幼児の頃は特に
両親が子供の口腔周りの環境に目を向けて
いくこともがとても大事になってきます。
今回は歯並びをよくするためのポイントを
3つに絞ってまとめていきたいと思います。
①顎の成長は食事内容によって決まる
顎の骨の成長というのは使う頻度に比例します。
やはり噛む回数が多ければ多いほど
顎も成長していくものです。
噛む回数を増やすにはどうしたらよいでしょうか。
それには固いものをたくさん食べてもらうことです。
柔らかい食事ばかりだと咀嚼の回数が減るので
顎周りの筋肉があまり使われなくなり
骨の成長が促されません。
意図的に固い食品を与えることで食べ物を
咀嚼する回数が増えて顎の骨が成長していくのです。
野菜は必要以上にカットせずになるべく
固形として食べさせるのがポイントです。
また、フルーツにおいても切らずに与えることです。
そうすることで噛む回数を自然と増やすことができます。
重複しますが噛む回数が増えると
顎も成長していくので結果として
丈夫な顎へと発達していくのです。
②乳幼児から上顎の裏に舌をつけ続けること
乳児は母乳を飲む際に吸啜反射を
おこなって母親の乳首を吸います。
※吸啜反射とは:赤子の舌に母親の乳首が触れると
反射的に上顎の裏に乳首の先を挟んで吸うことを指す
この舌がきちんと上顎の裏に
合わさっているのが大事なことで
母乳時期を終えてもこれを平常時から続けます。
このタイミングで舌の位置を上顎の裏に
きちんとつけておく習慣ができると将来的に
歯が内側に倒れてくるのを防ぐことができます。
③もし永久歯が生え揃ってから口腔環境に異変がある場合
もしもお子さんの永久歯がすべて生え揃ったあとに
出っ歯や、八重歯、受け口などの
口腔環境になっている場合選択肢の
ひとつとして歯列矯正を考えます。
ここで気をつけたいのは先走って
歯だけを並び替えないことです。
きちんと土台である顎の位置を本来の位置に戻してから
歯を抜いたり、上下の歯が噛み合うポジションに
動かしていくことが重要なことです。
顎の正中線がズレた状態で歯を並び替えてしまうと
土台がズレた状態での歯の位置となり
体全体の軸もズレていってしまいます。
それではなんのために矯正したのか本末転倒なので
きちんと顎のポジションを設計図の位置に戻してから
歯が噛み合う位置へと動かしていきます。
④まとめ
以上ポイントをまとめますと
顎の成長を促すには食べ物の
硬さによる影響が大きいので
なるべく固形の物や硬さの
あるものを与えるようにします。
きれいな歯並びをつくるために
大事なのは舌の位置です。
舌を日頃から上顎の裏につけるように
生活することを心がけます。
永久歯が生えそろって歯を含めた口腔環境に異変が
ある場合は歯列矯正を選択肢のひとつとします。
その場合きちんと顎の位置を
本来の位置に戻してから歯を
噛み合う位置へと動かしていくことです。
それができる歯科医の先生と繋がることも
また重要な要素といえます。