男性がテニスをしている画像

サッカー選手やラグビー選手が競技中において

口に何かを加えているのをみたことありませんか。

あれは実は歯を守るための

マウスガードをつけているのです。

試合中のパワープレーの際に食いしばったり、

噛み締めたりして歯にヒビが入ったり

割れたりするのを防ぐ役割りがあります。

噛み締めが強い選手だと自身の体重の

2~3倍くらいもの圧力が上下の歯に

かかるとも言われています。

その食いしばりですが、

運動能力や運動時のパフォーマンスに

どのような影響を与えているのかを

今回は紐解いていきたいと思います。

錦織圭選手のテニス中の画像

実際のところトップアスリートはどうしている?

有名なのはテニスプレーヤーの

ノバク・ジョコビッチ選手です。

彼は打つ瞬間に口を開いた

状態でボールを打っています。

人はリラックスしているときは安静位といって

上下の歯は噛み合わずに1~2ミリの

隙間が空いているものです。

ジョコビッチ選手はスマッシュ時などに

口を開けることで上下の歯が噛み合うことを

避けているのでそれだけ余分な力が抜けている

状態でプレイしていると言えます。

次に元ハンマー投げの王者

室伏広司選手に関して言えば

彼もまた競技中において上下の歯は

合わさらないようにしています。

やはり、1ミリ程度の歯と歯に

隙間を開けている(下顎安静位)とのことです。

ジョコビッチ選手や室伏広司選手は

激しい競技のトップクラスにいるのに関わらず

ケガが少ないことで知られています。

アスリートにとってケガをしやすいかどうかは

プレイ中に歯が合わさっているかどうか

ケガの明暗を分けていそうな気がしてなりません。

食いしばることのメリット・デメリット

下の図(日歯医学会誌より抜粋)を

見て頂くとわかるように噛み締めたときに

力が必要なスポーツというのは

瞬間的なパワーが必要な力・バランス系の

競技と言えそうです。

ここではライフル射撃やウエイトリフティング

ボートやゴルフなどがそれにあてはまります。

反対に卓球やバレーボールなどの

速さ・球技系の競技においては

さほど噛み締めの力は必要と

していないことがグラフからわかります。

食いしばることのメリットですが、

瞬間的に全身の筋力を高めることができます。

歯を食いしばることで全身の関節が

固定されることになるので外部からの強い

衝撃に対してとても有効な防御の方法となります。

例えばラグビーのタックルや相撲の立ち合いなどでは

あたる際に食いしばることで脳の揺れが少なくなるので

強い衝撃を抑えることができるのです。

また、食いしばることで脳が

活性化されるという報告もあります。

その結果として集中力があがるのでプレイの

パフォーマンスがあがるという見方ができるわけです。

次に食いしばることの

デメリットをみていきましょう。

日頃から食いしばっているとそれが癖になって

睡眠中にも歯を食いしばってしまうことがあります。

本来はリラックスするための

睡眠のはずなのに寝ているときにも

歯を食いしばってしまい全身の力が

抜けないことで体が休まらなくなってしまうのです。

 

また食いしばりが続いたり、噛む力が強すぎると

歯にヒビが入ったり、最悪割れてしまうことがあります。

そうなると日常生活でもバランスが不安定になります。

歯医者にも通うことになるので出費が重なっていきます。

このように食いしばりには様々な

メリット・デメリットがあるのです。

運動能力を最大限に発揮するために気をつけるべき3つのこと

運動時にちょっと気をつけることによって

パフォーマンスをあげる方法があります。

中には噛み合わせ矯正といった

時間のかかるものもありますが

それ以外にも方法はありますので

以下のステップを参考にして頂ければと思います。

顎の位置によって全体のバランスが変わる

噛むときに使う顎ですが、

実は全体のバランサーの役割を担っています。

この顎の位置がズレるとからだ

全体の軸がズレることになるので

運動する人にとって顎の位置が

本来のポジションにあるかどうかは

高いパフォーマンスを出せるかどうかにおいて

とても重要な役割を意味します。

本来の顎の位置に合わせる方法は

詳しくは以前のブログにも書いてありますので

こちらを参考にしてください。

呼吸がしづらい人は上下の歯と顎の位置が原因?対処法を図で解説

呼吸にもいろいろなやり方がありますが 上下の歯の位置によって呼吸のしやすさが 変わることをご存知でしたでしょうか。 きちんと上下の歯の位置を呼吸のしやすい位置に …

STEP
1

舌の位置で呼吸の量が決まる

特に持久力系のスポーツを

やる方に当てはまることですが、

舌の位置を上顎の裏に

つけることで酸素供給量があがります。

既にお気づきの方はいると思いますが

舌を上顎の裏につけると必然的に鼻呼吸になります。

鼻呼吸をすることで口呼吸よりも

多くの酸素を筋細胞へと送ることができます。

また鼻づまりがある場合や

強度のスプリントや高強度の

インターバルトレーニングの場合において

自然と口呼吸になっていくことはあるので

すべてに鼻呼吸が当てはまるわけではありません。

STEP
2

根本から改善したい人は噛み合わせを整える

体の軸や筋肉の機能などの総合的な

運動能力を根本から改善していきたい...

そんな方には歯科の矯正治療を

ひとつの選択肢として提案しています。

ただここで気を付けたいことは単純に

歯並びだけよくすればいいといわけではありません。

STEP1で顎の位置によって身体の

バランスが決まるということを書きました。

まずはきちんとバランスの取れる

位置に顎のポジションを持っていくこと、

そこから歯がきちんと噛み合うポジションに

動かしていくことがとても大事なことです。

この順番を間違えてしまうと

土台がズレたまま歯だけが

並び替えられてしまうことに

なってしまうので気をつけたいところです。

それにはきちんと顎の位置から

歯の並びを考えることができる

歯科医師の先生の協力が必要になります。

顎の位置から噛み合わせを

見れる先生は全国でも希少です。

当院で提携させてい頂いている歯科医院は

顎の位置から歯列矯正を行っています。

実は私も西春歯科さんで顎の位置から

合わせる噛み合わせ矯正をおこなっています。

以前に比べると体はどんどんと良くなっており

今でもそれは続いています。

とても信頼のおける先生なので

こちらでご紹介したいと思います。

西春歯科のHPには噛み合わせなどの

情報に関して掲載はしていませんが

とても見識のある先生です。

STEP
3